TOP > お役立ち情報 > デジタル系エージェンシー・メディア・アドテク系勤務の独立に必要な心構え

デジタル系エージェンシー・メディア・アドテク系勤務の独立に必要な心構え

デジタル系のエージェンシー(ネット専業代理店)やメディア、アドテク系勤めの方の独立が増えてきています。だいぶ身近に感じてきているので、「思い切って独立したい!ただなかなか決心がつかない!」このような思いを抱いているサラリーマンの方に向け、本記事では独立に必要な心構えについて解説します。これまで培ってきた経験や知識、人脈などを武器に、しっかりとした目的意識や自立心をもって、独立に向けた準備をしていきましょう!

1.はじめに―なぜ独立したいのか?―

独立を目指すうえで、まずは「何のために独立したいのか?」という目的をしっかりと意識しましょう。「今の会社が何となく嫌だから」、「組織に縛られたくないから」といった漠然とした理由よりも、「どうしてもこのビジネスをやりたい。そのためには独立しかない」「やりたいことがあって時間確保が必要」「フルリモートで仕事がしたい」などとといった明確な目的が前提にある発想が必要です。
なぜなら、確固とした目的意識があることで、独立後の方向性をあらかじめ定めることができるからです。また、目的意識がしっかりしているほど、熱意を持って独立後のビジネスに取り組めます。

 

2.自分の「武器」を洗い出す

次に、自分自身のもっている「武器」を洗い出しましょう。サラリーマンとして働いてきたのであれば、ビジネス経験やスキル、知識、人脈、あるいは資金といったさまざまな武器が備わっているはずです。
こうした武器が備わっている点で、サラリーマンはゼロから事業を立ち上げる人よりも、独立に際して有利だと言えます。いわば、一歩も二歩も先のスタートラインから走り始められるということです。
武器を洗い出したら、それをどのように、どの分野で生かすかプランを練りましょう。その際、やろうとしているビジネスにどの程度需要があるのか、また競合となるプレーヤーがどのくらい存在するのかといった分析も不可欠です。
ただし、独立後の事業の方向性と、自分の持っている武器がマッチしない場合は注意しなければなりません。というのも、新たに武器をつくるには多大な労力が必要だからです。また、これまでのビジネスと全く関係ない分野の場合、既存の人脈を活用しにくい点にも気をつけましょう。
とはいえ、サラリーマン時代の仕事とは直接関係しなくても、資格や趣味から派生した副業などが武器になることもあります。これらを生かせるのなら大いに生かしましょう。

 

3. 自分で考え、動き、責任を持つ覚悟

独立の際に最も大事なのは、自分で考え、動き、責任を持つ覚悟です。個人で事業を営む以上、日々の小さな課題の解決策はもちろん、経営上の重要な判断も自分で行わなければなりません。たとえば「誰とどんな契約を結ぶのか、何をどのくらいの値段で売るのか、何にどのくらいの額の投資をするのか」といったあらゆる判断を適切に行う必要があります。
間違った判断をしたり決断のスピードが遅かったりすることで、大きな損失が生まれる可能性もあります。そのため、何でも他人任せにするのではなく、自分で考え、動き、最後には責任を負う覚悟を常に持っておくことが非常に重要です。
また、モノ・サービスを売るのはもちろん、ブランディングやマーケティング、さらには経理・税金関係などの業務にも責任を持たなければなりません。外部に委託したり、アドバイスを受けたりする場合でも、最終的な責任は自分にあるということを意識しましょう。
加えて、事業そのものだけでなく、「このビジネスを通じて何をしたいのか、自分がどうなりたいのか」といった目的や意義も自分で考えなければなりません。粗利を稼ぐのは前提として、事業を通じて社会にどんな価値を提供するのか、といった点も設定する必要があります。サラリーマン時代は会社の設定した目標や目的に向かって邁進すればよかったかもしれませんが、独立する以上はこの点も意識しなければならないということです。

4. 他者のアドバイスも大事。でも最後は自分の直感を信じる

独立する際には分からないことや不安なことも多いため、専門家や独立経験者などにアドバイスを求める場面も少なくないでしょう。しかし、自分で考えたり試行錯誤したりすることのないまま、他者のアドバイスを鵜呑みにするのはおすすめできません。なぜなら、自分の経験や置かれている立場、ビジネスの内容と、他者のそれとは異なるからです。
アドバイスを参考にするのはもちろん大切です。ただ、そのうえで「自分ならどうするか」、「もっといいやり方はないか」といった点を考え、自分のビジネスに合う形でアドバイスを生かしていく姿勢が求められます。
もし他者の意見と自分の考えが合わないと感じた場合はどうすればいいのでしょうか?たとえば、自分のやりたいビジネスの方向性に反対されたときなどです。その場合、反対意見の中に納得できる部分があれば参考にすべきですが、どうしても納得できないのであれば自分の直感を信じた方がいいでしょう。
というのも、自分の直感に反したものに対しては、なかなか本気で取り組めないからです。直感を信じた方が、自分の選択に責任を持てます。つまり、ここでも主体的に考え、動く姿勢(=自立心)が問われるということです。

5.サラリーマンとしての優秀さと事業主としての優秀さは別物―

サラリーマンとしての優秀さと事業主としての優秀さは別物だということを意識しておきましょう。なぜなら、社内で評価される基準と独立後に評価される基準は異なることが珍しくないからです。今の会社で自分の能力が生かせていない、あるいは正当に評価されていないと感じているなら、独立することで存分に能力を発揮できる可能性があります。人事の都合や人間関係、あるいは社風といった環境の問題で、本来の能力が削がれているケースもあるでしょう。
先に書いたように、サラリーマン時代に培ったスキルや人脈などは、独立後の大きな武器となります。仮に今の会社で不本意な状況にあるとしても、自信を失う必要は全くないということです。
独立には自立心や主体性が不可欠です。会社に依存せず個人で勝負したいという気持ちがあるのなら、その自立心を存分に生かして独立に向けた準備をしていきましょう。

 

6.広告やデジタルの業界ならではのお作法はきちんと守ること

非常に優秀なプレイヤーでも、会社という大きな看板がなくなった途端に、仕事がなくなってしまうというケースがあります。その仕事は会社に紐付いてものなのか、自分でしか出来ない仕事だったのか?まさに、自分の仕事の価値が独立すると顕著に現れます。逆に、クライアントとの関係が良好でも、会社をやめたあと、そのクライアントとの取引というのはご法度。一度でもそういうことがあると、代理店のお作法がなっていないということで次の仕事が全く来なくなるケースもあります。特にデジタル専業代理店で独立される方は、安易にこのあたりを考えてしまい前職、クライアントからの信頼を大きく損なう方が多いので留意しましょう。