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<受注関連-2>個人事業主の契約内容はどうすればいい?業務委託のポイントなどを解説

個人事業主として仕事をする際、どのような契約を結べばいいのか気になる方も多いのではないでしょうか?契約に関する知識が不足しているために、思わぬトラブルに発展したり、想定とは異なる不利な契約を結んでしまったりすることもあります。そこで本記事では、個人事業主の基本的な契約形態である業務委託を結ぶ際のポイントなどを解説します。

業務委託とは?

そもそも、業務委託とはどのようなものなのでしょうか?わかりやすく言えば、主に企業が個人事業主や他の企業に対し、特定の業務を依頼することです。

労務管理を行わないため、業務を任された側からすれば働く場所や時間などを制約されず、自由度が高いメリットがあります。一方で、スケジュールや健康面などはすべて自分で管理しなければなりません。

なお、「業務委託」という語は法律(民法)上の用語ではなく、「請負」「準委任」の2つの総称として実務上用いられています。請負とは、依頼に対して成果物を作り上げ、それを納品する対価として報酬を受け取る仕組みです。たとえば、WEBデザイナーがホームページを制作し、納品するといった例が挙げられます。

これに対し準委任とは、特定の業務を行うことを定めた契約であり、成果物に対しては責任を負いません。フリーの予備校講師が予備校と契約し、所定の時間講義を行う例などが挙げられます。

ちなみに、弁護士業務など業務内容が法律行為の場合は「委任」と呼ばれ、法律行為以外の「準委任」とは区別されます。

雇用契約との違い

サラリーマンのように、特定の企業に属する場合は会社と「雇用契約」を結びます。業務委託と雇用契約の大きな違いは、指揮命令権が発生するか、あるいは労働法が適用されるかどうかです。

業務委託では指揮命令権が発生しないため、前述のように働く場所や時間、仕事の進め方などの指定を受けません。あくまでも成果物や業務内容のクオリティのみによって評価を受けます。

一方で、労働法という「保護」がないため、賃金や解雇に関する規制が適用されません。そのため、実質的に最低賃金以下の報酬しかもらえない可能性や、突然契約を打ち切られるリスクもあります。また、失業保険や労災保険が適用されない点もリスクです。

以上を踏まえると、業務委託とは徹底した成果主義・実力主義であり、かつ自己責任の原則が強い仕組みだということがわかります。

業務委託契約書を結ぶ際の5つのポイント

業務委託により仕事を行う際、業務委託契約書を結ぶことがよくあります。これは、委託する業務の内容や条件などを明文化したものです。

業務委託契約書は法律で締結を義務付けられてはおらず、書面で契約するかどうかは自由です。当然、契約書の締結は双方の合意のもとで行われます。

その契約書を締結する際のポイントを以下でご紹介します。

1. 業務委託の形態を明確にする

まずは「請負」と「(準)委任」のどちらで契約するのかなど、業務委託の形態を明確にします。請負であれば成果物の完成がゴールとなるため、クライアントの要求水準に満たない場合は修正などが必要です。

委託の形態を明確にすることで、業務の進め方について双方に認識の違いが生まれるのを防ぐことができます。

2. 契約の期間を明確にする

業務委託の場合、契約期間を明確にしておく必要もあります。委託した業務遂行にどのくらいの期間を要するのか把握した上で、「本契約の有効期間は、〇年〇月〇日から△年△月△日までとする」というように契約書に明記してきましょう。

特に、長期的に関係を持ちたい場合は、契約期間満了後の自動更新の有無についても明記しておくのが理想です。

3. 業務の内容・範囲を明確にする

業務の内容や範囲を明確にすることも重要です。これらが曖昧だと、想定していなかった業務を行わなければならなくなったり、修正に追われたりする可能性があります。

業務内容や範囲を文書で明確にすることで、本来する必要のない仕事を行うリスクなどを低減できます。

4. 報酬の額や支払いのタイミングを明確にする

業務委託でトラブルになりやすいのが報酬の支払いに関する内容です。報酬額やその内訳はもちろん、請求書発行や支払いのタイミング、締め日なども明確にすることで、双方の支払いに関するミスや勘違いなどをなくすことができます。

5. 損害賠償責任、知的財産権、機密保持事項なども明記する

万が一、相手方に損害を与えてしまった場合の責任範囲や賠償額も明確にしておくことで、こちらが想定する以上の損失を被るリスクを軽減できます。また、知的財産権や機密保持事項の取り扱いなども明記し、情報漏洩などコンプライアンス上の問題が起きるリスクを抑えることも大切です。

業務委託契約を結ぶ際にはこうした点に気をつけなければなりませんが、個人事業主になったばかりの方がこれらのポイントを完璧に押さえるのは大変です。その場合、適切なサポートを受けることでスムーズに、かつトラブルなく業務委託を遂行できることがあります。

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